「テラコヤ・エディブル」TOKYO VOL.3(10/14)報告

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10月14日に「テラコヤ・エディブル」TOKYO VOL.3「ESYアカデミー2016から今私たちにできること*スクールランチ再考、『学校給食』を授業にしちゃおう」が開催されました。今回の報告会は、我々が自由学園から学ぶことを念頭に、日本で95年間に渡って実践されてきた「食堂が中心にある学校」で行われました。各地からご参加いただいた56名の方々に加え、自由学園の先生方にもご参加いただき、学び合う機会となりました。

学校法人自由学園は、信仰を持った2人のジャーナリスト、羽仁吉一・もと子夫妻によって、大正10年(1921年)に創立された、幼児生活団(幼稚園)から最高学部(大学部)までを有する一貫教育の学校です。その中で、それぞれ年齢に応じた「生活即教育」が行われています。
第1部では、自由学園内の施設や教育実践を巡る学園ツアーを行いました。学園広報部の方、先生、幼児団の子ども達、大学部の学生さんにご案内いただきました。参加者、スタッフが大勢で学園内を見せていただいたのですが、あちらこちらから感嘆の声。まず、学園の建物が美しい。古くて新しい、素晴らしい環境です。その中で児童、生徒、学生のみなさんが、いきいきと過ごしています。「生活即教育」は一目瞭然。綺麗に掃除し、協力し、助け合い、自分たちで工夫し、食べ物を育て、料理をし、みんなで食べ、学ぶ。生きることに愚直に向き合うことの大切さを、幼児から大学生まで一貫して感じます。

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そのような自由学園に目からウロコを落としながら、第2部では、エディブル・スクールヤードのメソッドを紹介する、ガーデンクラスを体験していただきました。ナビゲートは、エディブル・スクールヤード・ジャパンのガーデンティーチャー、早川雅貴さんです。開催時間が夕方だったので、室内での体験となりましたが、自由学園内の植物をスケッチし、気づきを共有しました。

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また、キッチンクラスとして特別なことをしなくても、自由学園の「食事」を全員でいただく、というスペシャルな機会を自由学園の方々のご協力によって用意していただきました。自由学園では、「給食」とは言わず、「食事づくり」と言います。給する食ではない、自分たちの手で作る食事。この日は、参加者の皆さんにも子ども達と同じ、配膳から片付けまでを体験していただきました。

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エディブル・スクールヤード・ジャパンのアンバサダー、小野寺愛さんのナビゲートで進むお食事のスタートは、サイレントミールからでした。最初の1分間、何も話さず、静かに食します。食べ物に、つくり手に、食べられることに、さまざまな想いを巡らせる時間になりました。

その後、学園長の高橋和也先生から、自由学園の取り組みをご紹介いただきました。最後に、これからのESYJへ、自由学園へ、そして自分へのメッセージを書き、終了しました。

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盛りだくさんな内容でしたので、ふりかえりやわかちあいが充分でなかったことが反省ですが、参加者の皆様からは、来て良かったと感想をいただき、新たな成果を得ることができました。

自由学園関係者のみなさまには、心から感謝申し上げます。また、たくさんのボランティアスタッフがあって開催されたことをご報告いたします。ありがとうございました。

参加者のみなさんからいただいた言葉に、エディブル・スクールヤードの広がりが見えてきます。これから多くの取り組みがスタートしていくでしょう。今までの取り組みを活かした活動も、どんどん進化していくことでしょう。みなさん、Edible Education Japan Networkに繋がってくださいね!

次回、「エディブル・スクールヤード・アカデミー2016報告会」は、年明けの1月。京都にて開催する予定です。関西での実践者からの報告を交え、関西でのエディブル・スクールヤードの動きがつながる会にしていきたいとスタッフ一同準備を始めていきます。関東だけではない、西日本のエディブル・エデュケーションに着目します。今後とも、ESYJへのご支援、どうぞよろしくお願いいたします。

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